Goodbye My Wings8.5
いっそいつまでもおまえとこうしていたかった。
「・・・ふっ・・・んっ・・・」
口一杯にアルトの雄を含んで舌を巧みに使って裏筋を刺激する。
この行為自体は何度も経験のあるものだったが、口に含んで刺激を与えている自分の方が感じるなどということはシエルも初めてだった。
いつもは仕方なくしていることが、相手がアルトだと自分から進んで、どうやったら相手に感じてもらえるのか、どうすれば相手に喜んでもらえるのか、そんなことに思考を張り巡らせて手と舌を懸命に操る。
「・・・っく・・シエル、もう出る、から・・・っ!」
シエルの口の中で一層質量を増したそれをアルトが引き抜こうとするのも半ば強引にシエルが制止して、アルトはシエルの口の中で果てた。
シエルは性急に下着ごと脱ぎ去ると己の手にアルトの精を吐き出し、その手を自身の深いところに埋めていく。
「アルト・・・あんまり、見ないで、好きな女の子のこと考えてて。」
女ではない身体をアルトに抱いてもらうためシエルは自らの入り口を押し広げてゆく。
こんな浅ましい姿アルトには見せたくないという思いと、それでもアルトと繋がりたいという思いがシエルにそう言わせていた。
「そんなこと言うなよ、シエル。」
「・・・んっ・・・アルトッ!?」
しかしアルトはシエルの言葉など聞こえてなかったかのようにシエルの額に、頬に唇を落としながら首をもたげ始めているシエルの雄を優しく包んだ。
シエルは己の後孔から指を引き抜き、アルトの肩を押し返すような動作をしたが、逆にアルトに肩をぎゅっと抱き寄せられた。
動きを止められたシエルはアルトの優しい愛撫に泣きそうになるのをその肩に顔を埋めて耐えるしかなかった。
「ん・・・っはぁ・・・」
たまに切ない声を上げながらシエルがアルトの肩に集約した己の腕をなんとか解放すると、アルトの頬を包み込んで深いキスを迫った。
舌先を絡めそれに答えながらアルトはシエルの囚人服を奪い取り、その手でタンクトップを捲し上げた。
「シエル・・・おまえ・・・。」
そこで露わになったシエルの白い肌を目の当たりにしてアルトはキスを中断して驚きに目を見開いた。
白い肌のいたるところに浮かぶ鬱血や青痣の痕、手首には痛々しい金具の傷跡。
シエルもすぐにアルトの薄暗い表情の理由がわかり、唇を噛み締めて俯いた。
「・・・ごめん。綺麗な身体じゃなくてごめん、アルト。」
アルトには何も知られたくなかった。
既に色々なことが知れてしまってからのことだったが、できればこんな傷だらけの身体は曝したくなかった。
アルトはただでさえノーマルセクシャリティーの人間だ。
男のシエルの身体を抱くことさえ抵抗があるだろうに、こんな惨めな姿をしていれば折角今ここまで高ぶっていた気持ちさえ無くなってしまうのではないか、とシエルは恐れた。
(・・・やっぱり俺じゃだめだ・・・)
俯いたまま、アルトの表情を見ることができずにシエルは唇を震わせていた。
細く青白い手首に赤い筋が鮮明に浮き出て、それが一層シエルを惨めにさせた。
「綺麗だ、シエル。」
不意にアルトの両手がシエルの頬を包み込み、その唇がシエルの身体の鬱血の痕をなぞった。
「あっ・・・」
その愛撫にシエルが短い嬌声を上げ、全身をアルトに委ねる。
アルトの唇が触れるところ総てが性感帯になったかのようにシエルは身体を震わせた。
痩せて痣だらけの身体が綺麗なはずはないのに、綺麗だと言ったアルトの言葉はシエルの総てを受け容れてくれているようでシエルは嬉しさのあまりアルトの頭を掻き抱いた。
「アルトッ・・・!今すぐ、おまえが欲しいっ・・・!」
こんなにも誰かと深く繋がりたいと思ったことはなかった。
今までは歌うため、寂しさを埋めるためにセックスという手段を利用してきただけで、ただ一人の相手をこれほど熱望したのはシエルにとって初めてだった。
シエルは性急にアルトの太ももに跨り、アルトの中心で既に二度目の高ぶりを見せているそれを自分に宛がった。
ゆっくりと腰を下ろすと自重でアルトの尖端がつぷりとシエルの中を割って入った。
熱い塊が中の襞を擦って奥へと入り込んでいく感覚にシエルは恍惚とした表情で声を上げる。
「はぁ・・・んっ・・・」
腰が最後まで沈んだところでシエルは息を吐き出し、ゆっくり慣らすような動きで腰を上下させ始める。
アルトに首筋や耳元を唇で愛撫されながら、シエルが腰を揺らす。
そのたびに肉棒が中で擦れてシエルは甘い吐息を零す。
ずっとこの身に欲しかったもの。
それが今手に入ったのだ。
「・・・シエルッ・・・!」
アルトの切なげな声がシエルの耳元で聞こえた。
するとシエルの中の高ぶりが一層その重量を増し、意志を持ってシエルを突き上げてきた。
「あぁ・・・!アルトッ!」
突然の激しい突き上げは何かに掴っていなければどこかに行ってしまうのではないかと思うほどで、シエルはアルトの背にしがみ付いて歓喜した。
アルトもまたシエルの中で感じ、シエルを欲しているのだ。
そのことにシエルは身も震えるほどの喜びを感じていた。
アルトの長い髪が乱れて、シエルの手に絡みつく。
いつも恋焦がれていたダークブルーの髪だった。
「くっ・・・もう、出る・・・!」
「俺も、アルト一緒にイこう。」
汗ばんだアルトの前髪を掻き揚げ、その額にそっとシエルがキスする。
「んんっ・・・アルトッ!」
「シエルッ・・・!」
アルトの突き上げが一層激しさを増した時、二人は互いの名を呼びほぼ同時に果てた。
ちかちかと目の前を火花が散るような感覚に陥りながらシエルは背筋を仰け反らせて己の中に放たれた熱い精液を感じて瞳を閉じた。
to be continued...
あとがき
はい、見事アルト脱チェリおめでとう\(^p^)/
そして見事エロしか書いてない、この回!だから短い!
ヤックデカルチャー!
[04.04.2011]